2020年1月2日木曜日

2019年の米国FDA承認医薬品

昨年米国に拠点を移した、ということで米国の製薬業界について書いていこうかと思います。日本にいると、製薬業界の研究職の魅力や将来性についてネガティブな意見を聞くことが多く、製薬業界の将来が暗いようなイメージを受けます。また、バイオバイオしていて日本が従来得意であった低分子創薬は無理になった、というふうなこともちらほら聞きます。

ただ、2019年のFDAの承認するは48化合物(詳しくはこちら)。
驚くのはそのうち23個が低分子化合物。

中身を見ていくと、日本企業創製の化合物が5個。
Enhertu:fam-trastuzumab deruxtecan-nxki(第一三共):乳がん
Dayvigo:lemborexant(エーザイ):不眠症
TissueBlue:Brilliant Blue G Ophthalmic Solution(デウエスタンセラピテクス):
Fetroja:cefiderocol(塩野義)
Nourianz:istradefylline(協和キリン)

日本企業が承認を取得した化合物が
Padcev:enfortumab vedotin-ejfv(アステラス/シアトルジェネティクス)
Turalio:pexidartinib(第一三共/ Plexxikon)

また、最も多く承認を取得したのはNovartisでした。
Egaten:triclabendazole:
Mayzent:Siponimod:再発性多発性硬化症
Piqray:alpelisib:乳がん
Beovu:brolucizumab–dbll:進出型加齢黄斑変性
Adakveo:crizanlizumab-tmca:鎌状赤血球
NMEには上がってませんが、Avixis創製のZolgensmaもNovartis。

韓国企業であるSK社、中国企業であるBeigene社もそれぞれ
・Xcopri(cenobamate)
・Brukinsa(zanubrutinib)
の承認を取得しており、今年もアジア企業の動向から目が離せません。

参考まで、まとめた資料はこちらから