2012年10月26日金曜日

銀行とATM。

日本はもうかなり涼しくなっているようですが、ここベトナムは昼間は半袖でも問題ないくらい日差しが強いです。しかし一方、朝夕はかなり心地の良い風が吹くようになってまいりました。

駐在員生活にようやく慣れてきた筆者ですが、最近いいことがありました。そ・れ・は、

現地のATMカードとアメックスカード(年会費1500円)が到着したことです!通常駐在員というと、すでに拠点があって、行く前にある程度の準備なんかしてくれて、というのが普通なのではないかと思いますが、会社を興しに行く場合はそんなことやってくれる人はいません。頼るのは自分の知恵と要領。基本パスポートだけで作れるので手続きは楽ですが。

今回わたしが作ったのはベトコムバンクという一応ベトナムで最もATMがある、という銀行にしました。ベトナム人に聞いても割とポピュラーなのではないかと思います。ベトナムには実は驚くほどの銀行があって、大きいところだとベトコムバンク、ベッティンバンク、ベトナム投資開発銀行、アグリバンクなど様々でぱっと聞くだけで50行くらいあります。その背景として、各省が独自にカネ管理のために銀行を持っていたというのも理由の一つです。アグリバンクは農業、テコムバンクは工業、ベトコムバンクは貿易、などといった具合ですね。

一般的に銀行を選ぶ場合に、(業務で使う場合)参考になるのが日本のメインバンクとの連携と思います。都市銀行の中では、みずほ銀行はベトコムバンクに15%出資してますし、SMBCだとエグジムバンクに同じく15%出資しています。MUFGは出資しているわけではありませんが、取引の歴史からベトコムバンクをおすすめしているみたいですね。ただ、本社の意向に従ったばかりに従業員が不便をこうむる、というのはいただけませんので、現状を見て選ぶのがいいと思います。

基本的に預金引き出しの際は窓口にはいかず、ATMを使うのが一般的です。しかし各銀行が準備できるATMの数なんて限りがあるので、ベトナムではATMの系列が3種類あってそのグループ内なら手数料がタダ!というサービスをやってます。どのグループに属すかよって、手数料が取られる頻度も減るわけですね。ま、手数料と言っても、1回10円くらいです。

しかしボクとしてはアホたれATM、というかベトナムのシステムインフラに不満があって、違う銀行ATMでお金をおろそうと思ったら、「残金がありません」だとか「暗証番号が間違っています」とか、「お前がまちがっとるんやボケー!」と蹴りたくなるようなお言葉をくださいます。急いでたりする時になるのよね、まったく。

さて、こちらでは現地通貨で給料をもらうと、現地通貨であるドンがどんどんたまっていくわけですが(失礼w)、ドンをためると、非常に利率が高いというメリットがあります。日本の金利は、スズメの涙ほどもないですが、ベトナムでは、USDが年利2%、ベトナムドンに至っては年利12%(昨年は20%弱!)と非常に早くキャッシュを増やすことができます。だったら医薬品工場なんで作らずに預金した方がもうかるんじゃないか!

ただそこにはきちんと落とし穴もあります。対USDでどんどん切り下がっているからです。要するに、年利の分だけ物価も上がって為替レートが悪くなる、というカラクリです。しかも、ベトナムでは外貨規制なるものがあり、容易に外貨を買うことができません。国内企業が外貨決済をするのに、USDを調達できなくて手づまるなんてこともフツーにありえます。国内No1.バイクメーカーのH○NDAさんとか大変だという話を聞きます。ドンを持てど外貨にできなかったら、、、もうずっとベトナムに住むしかないですね。

そうならないように、こつこつとドルを預金しようかと思っております。

2012年10月19日金曜日

労働許可証(work permit)

どうも、ベトナムで初めての誕生日を迎えました。30歳になり(え、見えない?)これから頑張らんとな~、と思っております。

さて、ベトナムで長期間働くのに必要なのが、労働許可証(work permit)と居住者カード(temporary residence card)です。この労働許可証を取得するのに、ひと悶着ありました、やれやれ。

定型通りですと、労働許可証を取得するのには以下のものが必要です。

-申請書(2万ドン)にベトナム語で記入。
-大学の卒業証明書(日本領事館認証→ベトナム外務省認証→翻訳公証)
-健康診断書(日本で受けたものは翻訳公証)
-犯罪証明書(日本領事館認証→ベトナム外務省認証→翻訳公証)
-辞令(翻訳公証)
-証明写真 3枚(3×4cm)
-手数料40万ドン

で、満を持してスタッフに申し込ませ、1週間でできます。
ということだったのできっかり1週間後に取りに行かせたところ、

「出来てるけど渡せません^^、日本人が直接来て、説明してください。。。」

というのが、労働課マネージャのおっさんの弁。
スタッフからは、多少の袖の下が必要かも、などと言われたもののUrgentではないので、ぶち切れながらも直接交渉第1ラウンドに臨みました。

先方としては、日本人のにーちゃんがいろいろやってて、わかんないことは教えてあげるからお金頂戴ね、ってことだと思うんですけど、「僕は日本では管理職で、部下のマネジメントももちろんできて、ベトナムの労働法もわかるぞ」ってハッタリをかましたら、特に問題なく受取の部屋へ案内してくれました。

今回は結果オーライではありますが、また次はvisaとか、residence cardという関門が待ち構えております。

ベトナム人とは、仲良く楽しくやりたいんですけどね、ほんと、こういうところに頭を使いたくないものです。

ちなみに後ろの写真は、午前10時くらいの市役所の状況です。休憩、お茶中だ、ということですので10分くらい喋ってました。そんな暇あったらうちの書類早く作ってよね!とか思ったり思わなかったり。ま、これもベトナム。

2012年10月13日土曜日

ベトナムのMBAクラス。

前回、職業訓練学校や海事大学を見学しましたが、今日はベトナム人の友人が通っているMBAのクラスを見学させてもらいました。本日の科目はプロジェクトマネジメント。

私の住んでいるハイフォン地区はハノイから車で3時間と比較的離れており、MBAを取るためにわざわざハノイへ通う人もベトナム人の間ではそれほど多くないようです。

講義は、ホーチミンにいるオーストラリア人講師が請け負っていましたが、英語をベトナム語に通訳しながら進めるので非常にゆったりとした進捗でした。一般的に、ベトナムの学校というのは座学が中心であり、学生も日本と同じく質問をしないのが普通です。

しかし、MBAともなると、授業の進め方もインタラクティブであり、発表形式で進んでいきました。というのも、このスクールの学生は会社の経営者であったり、共産党関係者だったりと、自動車で学校へ通えるくらいかなりハイソな人々なので、それぞれの経験・知識に基づいてよくしゃべります。

ただ、発表については事前にケースを読んで考えてくるわけではなく、授業中にグループで即席で考えるというスタイルでした。そのアウトプットを参考にしながら、先生が最終的にレクチャーする、という流れです。

ハイフォンの中では英語で進める授業がある、と聞いたので今回見てみたのですが、生徒は英語ができない人も多く、議論もベトナム語なので、外国人が入るのはちょっと難しいかなぁと感じました。ま、こういうところで地元の人たちと仲良くなれるのはうれしいんですけどね。

従業員の幹部教育にはいいかもしれませんね。

2012年10月8日月曜日

チュントゥー in Vietnam

ベトナムでも中国の文化を受け着いており、9月末は中秋「チュントゥー」という催し物があります。この季節に道を歩いていると、子供たちが太鼓を叩いて、龍の踊りを練習しています。これが本番の日になると、街を練り歩いてお店に入ったりしてチップをせがむ、ということにつながるわけです。他人の店や家に入って何かをねだる、というのはハロウィンとも通じるところがあるかと思います。要注意点としては、チップはあげるなら全員にあげる、あげないなら誰にもあげないことが肝要です。
不平等を嫌う国民性というところに、きっちりを共産主義が植えつけられています。

所変わってビジネスの場に於いては、いろんな取引先の人が月餅をお土産として持ってきます。シェラトンあり、近所のあり(写真は月餅屋さん)、ということですが、これが意外と高い代物なんですね。私は通常昼ご飯を大衆食堂で食べますが、その金額は180円です。ところが道ばたで売っている月餅は安くても200円程度します。それを5個箱に入れたりして贈るわけですから、現地の人からすると非常に高価なもの、という感覚です。ま、日本で考えるとランチ600円で、10,000円分のビール詰め合わせを贈るような感覚ですかね、多分。

スタッフは、自分の親に月餅を持っていく際、わざと安い値段をいうと言っていましたが、家が貧乏なので親にこんな高い値段を言えないということでした。

住んでみると、こんな季節折々の風情があっていいですねぇ。