2013年7月27日土曜日

組織を作る。

いよいよと工場完成も間近となり、組織を作る段階になって参りました。8月1日で赴任してから丸1年となりますし、8月に雇用した2名の従業員もずっと僕についてきてくれたことになります。はじめは1人から始まったオフィスも活気があふれておき感慨深いものがあります。

さて、現在は僕の下に4人、その他7名のベトナム人を採用しており、今後の本格稼働を見据えてどんどん採用していく必要があります。ただ、会社を作って仕事をまわしていこうと思うと、「やる気があります」、ではなくて、「これが出来ます」、とかそういうメンツが必要です。ビギナーをゆっくりと育てていくヒマないし、当面はある程度のプロフェッショナルを採用することが前提となります。しかしながらベトナムでの医薬品製造規範は依然としてWHO-GMPであり、こと医薬品製造に関する人材に関しては、「ベトナムではプロ」、という人材でも物足りない部分があり、PIC/SやcGMPに対応しようとするとなかなか難しい。なので、「これが出来ます」+「医薬品がやりたいです」という要素の強い人を選別して組織に入れ、その人たちが最大限働きやすい職場を提供することを念頭に考えています。

これからどんどん従業員を増やしていく場合には、それぞれの役割に見合った人を採用したい、し、採用される方もそのように願う、と思う。最低限の生活もままならない場合はなんとかして高い給与が欲しい、と思うだろうけれどもある程度までの給料ならば、環境のいい会社で働きたい、自分のやりたいことをしたい、という人が増えてくる。そういうときに、ベトナムにおける医薬品製造、というのは社会貢献度が非常に高く、医療が不十分なベトナムにおいて、医療関係の仕事がしたい、というモチベーションに十分なるのではと思っています。

しかし最近「自分が本当にやりたいことは何ですか?」というのは究極の疑問だとつくづく思っています。月に一度の従業員面談では、自分の会社の中にある仕事の範囲の中で、やりたい仕事を吸い上げ、不満を吸い上げ、社内を調整してできるだけ改善するようにしています。ベトナム人はキャリア志向が強いので、自分の仕事はこれ、というのをあらかじめ決めたりする傾向があり、管理する側としてはそんなこと言わずにいろいろやってよ、とお願いしてますがそれをお願いするのは手間でもあります。そういう点では日本人はいかに仕事を受け身でやっていることが多いか、と感じます。その結果の多能工、なのでしょうか。

翻って今、僕自身がやっている仕事は本当に自分がやりたい仕事なのか?と言われたら、「んー、どうでしょう」と答えます(笑)。しかし僕の軸として興味があること、というのは、「ヘルスケア(出来れば薬)」と「アパレル」。
気づいてみると、「イリョウ(医療⇄衣料)」ということに集約されるのかも知れません。経験も構想も人徳も全然足りないので独り立ちなんかは出来ませんが、まずはやりたいことをやるベトナム人を眺めながら今の環境を十分に楽しんで、
一つのことを成功させてみたいと思います。


1 件のコメント:

sakuma さんのコメント...

ご無沙汰してます,佐久間です。久しぶりにblog読みました。立ち上げが順調なようで良かったです。
またアパレルに未練があったとは(笑)

ベトナム工場はアジア向けと思っていましたが,東南アジアでcGMPの水準でモノ作りができる環境があれば,色んな絵がかけるなーとふと思いました。その分難易度は高いのでしょうね。

こちらは少し前に医薬品から医療機器に移り,現在開発と企画の中間みたいな仕事をしています。国内でどんなコンテンツを揃えようか,どうやってアジアに出ていこうか,といったところです。アジアの先輩に相談したいことがたくさんのあるのですが,まだベトナムにはご縁が無いようです(ToT)

帰国の際お時間あれば連絡を。