あくまでの製薬業界に関してのお話ですが。
20世紀最大の発明、というのは「企業の中に研究所が出来たことである」、という話も聞きますが、今のような企業内研究所が当たり前の時代では、なんだか信じられませんよね。
そんな20世紀最大の発明のはずの企業内研究所ですが(確かアメリカのベル研究所が初めて)、製薬ビジネスにあっては至って成功の事例が少ないことは周知の事実。実際私は、革新的新薬の創造を目指す企業内研究所に勤めたことはありませんが、友人や先輩後輩がそういう場所で働いているので、危惧するばかりです。
たとえば2011年にタケダが湘南に移転する際に(これがちょうどアクトスの特許切れとリンクする)、筑波研究所と合体するし、人的削減をするなんてことは十分にあり得ること。(その頃には営業利益が1000億ぐらい減るし)しかも今後の開発品のほとんどが導入品なんて話になれば、研究所の価値は無いわけで、大幅に固定費がカットされること必死でしょう。
そうなると、おんぶにだっこだった研究者は憂き目を見ますし、そうなる前にどうする、ということを当然考える訳です。
どうせFireされるんなら、早いとこMRとか開発に移って、研究所での視点や考え方を生かす方が妥当な気がします。才があるならどんどん研究した方がいいんでしょうけど、難しいでしょうね。環境がそうなってないですし。
あ、あとは、製剤技術を極めるのもひとつかもしれません。製剤ってのは一朝一夕には身につけられなくて、いわゆる職人の域だからです。
話変わりますが、この10年の新薬を見てみると、抗体医薬なんて完全に時代の最先端技術であったわけで、そういうものの大半は大学で創造されてきます。企業にはそういう視点が少なくて、いくら必死に過去のやり方を引きずって頑張ってもそんなんはほとんどドブに捨ててるのと同じってことになってるはずです。そういうところに資本を投下するんであれば、大学の研究室集めてビジネスコンペを行って、一件あたり500万位で募って芽をどんどんガメるってほうが良さそうな気がしますね、個人的には。科研費も少なくなるそうですし、意外と安い買い物が出来るかもしれませんよ。
2010年2月27日土曜日
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1 件のコメント:
お久しぶりです。
相変わらずダメ人間生活を送っているえtです。
どんな発明品も時流に逆らえず消えていくもの、ってことでしょうか・・・
日本の公務員組織は業務の一般化が進みすぎた結果、
巨大化しすぎて身動きの取れないことを問題視され、
スリム化をしていく運命になりました。(なかなか進まないものですが・・・)
実は、研究施設にも同じことが言えて、
そもそも昔は研究機関=大学であったはずでしたが、、
企業が研究機関をもつようになり、領域が広がりすぎた結果、
研究所従事者(と表現しておく)が増えすぎた、
とも考えられないでしょうか・・・
もちろん企業研究は大学研究と違って、上述の通り同列に考えるのは、
見当違い甚だしいと思われるかもしれません。
しかし、当の大学は、日本じゃ単なる就職斡旋機関みたいになっちゃってます。
結局、人が増えるばかりで、本当に必要な研究所従事者はもっと少なくていいのかもしれません。
(・・・間違っても研究所で働いてる方の悪口言いたいわけじゃありません・・・)
長々と、失礼いたしました。。
PS、ブログ引越ししました。
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