2012年12月22日土曜日

今週はインド。

NAMASTE!インドからこんばんわ。
日本では3連休、という話ですが、月曜日から出張を入れて12連勤の筆者です。ベトナム工場を構築するための調達先を探すってことでインドに来ております。今回は4日間で5都市を回るというかなりタイトなスケジュールだったため、ほとんどインドに来たような間隔はありませんが、それも今日でとりあえずひと段落。

一般的な話として、医薬品の製造装置や設備を購入する際に、まず最初に考えるのが設備自体の品質と仕様です。3極対応とかそういう仕様にする場合は、どこかにコンサルを入れてURS(User Specification requirement)を作成し、その通りに製造メーカーに作ってもらうことが必要(仕様にあう既存品があればそれでもOK)。日本のメーカーのものはもちろん製造品質であるとか、素材の品質はいいものもあるけれど仕様という点でグローバルになっていないモデルもある。インド製でグローバルな仕様だけれど、日本人から見ると品質が悪い(仕上げが汚い)部分がある。でもGMPの観点からみると、仕様がやはり大切で細かい点で美しいか、というところは本質としては関係ない。もちろん設備としての見栄えは優れるのだろうけど、それでコスト高になるのも全体としてはどうなのかと思う。

製造装置、特に注射剤のものに関しては、インドやベトナムのローカル企業であっても、それなりの企業はドイツの装置を使っていることが多い。いまだ信頼性は圧倒的に高い。中国や台湾、インド製の充填機もあるけれど、クリティカルな部分として製造装置の性能はまだ本家には到達していないですね。
その反面、パーティションや空調などの工場付帯設備に関しては、比較的品質も向上してきてて、台湾や中国、韓国などのメーカーもいい仕上げのものを製造するようになってきていると思う。

高品質、というのは我々日系メーカーとして譲れない点があるので、それを低価格でやるにはどうするか、というのが人件費、材料費、建築費、輸送費、などなど総合的に展開していく必要があるが、一つ一つクリアすれば決してできないことはない。

また、製剤コストの数10%を占める原薬の一般的な話としては、日本の品質(結晶系・類縁物質・色・粒子径など)を達成するには新興国で作る場合でも余計な手間がかかってしまい、めちゃくちゃコスト安にはならないという現実がある。(製薬業界も日本品質はやはりガラパゴス)たとえばアメリカの場合は、結晶系は関係ないから、それに対する特許回避なんかする必要ないし、それだけでだいぶ手間が減る。

前にも書いたように、日本人はハードにしてもソフトにしてもどんな場合にも対応できるようにいろいろと詰め込みすぎる傾向にあると思うので、ルールに従って優先順位をつけていく、そして作る、という方法を選べばおそらく問題はないんだろうけど。製造に関しては来年から勉強していくつもりなのでどうぞよろしく。同時に調達やSOPにも噛んでいきたいですねぇ。

余談ですが、インド最大のLCCは「SpiceJet」というなんとも辛そうな名前です。日本でやるならSashimiJet、韓国ならKimchiJet、ってとこでしょうかね。

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